【変形性膝関節症】膝の水を抜くとクセになりますか?

こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。

今回は、患者さんからよくご質問をいただく、「膝の水を抜くとクセになると聴くのですが、どうしたらいいでしょうか?」

という疑問に対して、私の考えを記載していこうと思います。

目次

まずは結論

私なりの答えを端的に言うと、

  • 「膝の水を抜いたからといって、クセになることはない」
  • 「今まさに膝関節にかなり水がたまっている状態ならば、医師に相談し、抜いてもらったほうが良い」

そして、細菌感染などの重大な疾患がないことを確認したうえで、「膝に水がたまりにくい身体にしたほうが良い」です。

以下で解説していきます。

膝に「水」がたまっている状態とは

そもそも、この「水」とは何かというと「関節液」です。

この関節液は、本来誰にでも、どの関節にもごく少量存在しており、関節の栄養や代謝、すべりを良くしたりといった重要な役割を果たしています。

そして膝に水がたまっている状態とは、関節液が過剰に分泌されてしまって、関節の中が関節液で満たされ、パンパンになっている状態です。

本来はごく少量存在しているはずの関節液が大量に分泌されてしまうと、以下のような症状がでてきます。

  • 膝の関節内の圧力が高くなって、痛みがでてくる
  • 膝関節を曲げづらい(深く曲げる動作ができなくなる)
  • 外見上、膝が膨らんでいる
  • 感染・痛風などの場合は、安静時痛(じっとしていても痛む)・膝を触ると熱い(熱感がある)

少し水がたまっているかな?というくらいならば、そもそもあまり自覚症状がなく、膝の曲げ伸ばしなどには支障がないことが多いです。

なので「すぐに抜いてもらってください!」ということにはなりませんが、細菌に感染している場合や痛風などの場合は、痛みや腫れも強い傾向にあるため、医師の診断のもと、薬の処方など適切な治療をしてもらう必要があります。

特に、「なにも変わったことはしていないのに、いきなり膝が腫れてきた」という場合には、一度医師の診察を受けたほうが良いです。

何より、膝に水がたまっていると膝が曲げづらく、日常生活にもストレスになってしまいます。

なので膝の水を抜くことによって膝を動きやすくすることと、重篤な疾患が隠れていないことを確認する意味でも、一度医師の診察を受けることが大切だと私は思います。

膝に水がたまる疾患とは

では、なぜ膝に水がたまるのかということですが、膝関節の中に問題があると、関節液が過剰に分泌されて、水がたまります。

以下が、水がたまる代表的な疾患です。

  1. 変形性膝関節症
  2. 膝半月板損傷
  3. 膝前・後十字靭帯損傷(主に一度の外力で受傷)
  4. 痛風
  5. 細菌感染
  6. 関節リウマチ

最初の3つは、骨・軟骨・靭帯・半月板など膝関節の組織そのものが痛んでしまい、その結果関節液が多くなってしまう疾患です。

そして後の3つは、内科的な疾患や免疫系の異常です。

膝に水が溜まりにくい身体とは

私のもう一つの答えである、「膝に水が溜まりにくい身体」とはどういう身体かという点について記載していきます。

関節には動きが出てほしい関節と、出てほしくない安定性の関節に分けられます。

膝関節は角度でいうと約140°程度も曲がるため、膝は動くことが大事と思われるかもしれませんが、本来は「安定性」が求められる関節です。

人間本来の関節についてはこちらの記事でまとめておりますので、ごらんください。

先ほど挙げた疾患の中に「変形性膝関節症」がありますが、この疾患は文字通り、膝が変形して痛みなどが出てくる疾患です。

変形性膝関節症で日本人で多い例が、膝が外側に開いてしまういわゆる「O脚」になり、レントゲンを撮影すると、膝の内側の関節の隙間が狭くなっている「内側型」と呼ばれるパターンです。

よく、加齢の影響と言われますが、同じ年齢でも、膝の変形・O脚が強い人もいれば、そうでない人もいます。

なぜでしょうか?

それは、

本来可動性の特性を持つ「足関節」と「股関節」の動きが制限されてしまい、その代償を膝関節で担っているから

です。

人間の身体は精巧につくられているので、どこかの働きが悪くなると、どこかで補おうとする機能があります。

それが関節でも同様に起こっています。

例えばO脚が過度に起こっているということは、O脚になるようなストレスが膝にかかり続けた結果として、長い年月をかけて徐々に変形が進行してきたということです。

※変形性膝関節症やO脚についてまとめた記事は、最後にリンクを貼っておきますので、ごらんください。

今、膝がまっすぐの人が、次の日寝て起きたらO脚になっていることなどありえません。

あなたが何気なく歩くその一歩一歩での小さなストレスが、骨の変形までも引き起こすのです。

私は医師ではないので、あなたの膝に注射をして、膝の水を抜いてあげることはできないし、レントゲン検査やMRIなどの画像検査や、外科手術で変形そのものを変えることはできません。

しかし、あなたの姿勢や歩行などを分析し、関節にかかるストレスが極限まで少なくなるように、身体を変えていくことはできます。

もちろん、長年積み重ねてきたものを、数時間で変化させるというわけにはいきませんが、少しずつ、少しずつ変化させていきます。

そして、例えば足関節の動きの改善は、その分だけ膝関節のストレスを減らします。

股関節も同様です。

そうすれば、日々の歩行が変わり、日々の動作が変わります。

今まで悪循環だったものが、好循環へと変わっていきます。

小指側に体重が逃げてしまっていたのが、しっかりと親指側で踏ん張れるようになります。

外側へとふらつくようになってしまっていたのが、しっかりと前後方向への推進力に変わります。

太ももの前ばかり張っていたのが、お尻や太ももの裏側の筋肉で立位を支えられるようになります。

それには、私の力だけではなく、あなた自身の協力も必要です。

一緒にあなたのゴールを達成しましょう。

もし何かお困りのことがあれば、遠慮なくご相談ください。

今回も、読んでいただきありがとうございました。

私は、症状の出ている部位だけでなく、患部外の関節や骨格の評価も詳細に行い、

あなたのお身体の状態に合わせて施術を行わせていただきます。

【他の記事で、変形性膝関節症やO脚、膝関節などの記事をまとめております。気になる方はご覧ください】

・変形性膝関節症の記事はこちら

・O脚の記事はこちら

・膝関節の記事はこちらから→「膝関節の痛み・症例」の記事一覧

・足関節の記事はこちらから→「足関節の痛み・症例」の記事一覧

・腰の記事はこちらから→「腰の痛み・症例」の記事一覧

・股関節の記事はこちらから→「股関節の痛み・症例」の記事一覧

・肘から手の記事はこちらから→「肘から手の痛み・症例」の記事一覧

・首から肩の記事はこちらから→「首から肩の痛み・症例」の記事一覧

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