【変形性膝関節症】膝が伸びない方に効果的なセルフケア①【腓腹筋・半膜様筋】

こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。

変形性膝関節症で多い問題点は、「膝が伸びない」ことです。

膝関節は、しっかりと伸びることで、関節そのものが安定し、本来の動きや力を発揮できます。

また、膝が伸びないことで痛みがでることも多くあります。

今回は、変形性膝関節症における「膝が伸びない」問題点を解決するために、今日からできるセルフケアも記載します。

他の記事にもまとめていますので、ご覧下さい。

目次

膝関節の構成

まず膝関節とは、大腿骨(太ももの骨)・脛骨(スネの骨)・膝蓋骨(お皿の骨)の3つの骨で構成されています。(下の画像①に示します)

<画像①:左の膝関節を前からみた図>

膝関節の動きと可動域

次に、膝関節の動きを説明します。

膝関節の動きは2種類あり、

  1. 曲げる(以下、「屈曲」)
  2. 伸ばす(以下、「伸展」)

この2つです。

次に、これらの動きについて説明します。

膝の屈曲

膝の屈曲は、膝を曲げていく動きです。(下の画像②に示します)

<画像②:右膝の屈曲>

膝の屈曲が最も求められるのは、正座をしたりしゃがんだりする時ですね。

可動域は約140°ですが、正座をするときには、それ以上の角度が必要です。

膝の伸展

次に膝の伸展は、膝をまっすぐに伸ばしていく動きです。(下の画像③に示します)

<画像③:右膝の伸展>

膝の伸展の可動域は0°で、まっすぐにピンと伸びていれば0°です。

膝の伸展と靭帯のはたらき

ここまでで、膝の動きは大体わかっていただけたと思います。

そして今度は「膝の伸展」について掘り下げていきます。

実は膝というのは、伸ばしている時の方が曲げている時より安定性が高いんです。

試しに、膝がピンとしている状態で、膝を左右に両手で動かしてみてください。

そして今度は、膝を90°に曲げた状態で、同じように動かしてみてください。

どちらの方が動きやすかったです?

そうです。伸ばしている時の方が動きにくく、曲げている時の方が動きやすかったですよね。

なぜかというと、膝を伸ばしている時の方が、膝の周りの靭帯が緊張した状態になり、安定性を高めてくれているからなんです。

膝の周囲の靭帯には、以下のようなものがあります。

  • 側副靭帯(そくふくじんたい。膝の横側にあり、左右の動揺や捻りを防ぐ)
  • 十字靭帯(じゅうじじんたい。膝の中心にあり、前後の動揺や捻りを防ぐ)

(下の画像④に示します)

<画像④:膝の周りの靭帯>

これらの靭帯は主に伸展0°で、もっとも緊張します。

なので膝の伸展0°、つまり膝がピーンと伸びた状態というのが、もっとも膝が安定しています。

ですので膝のケガというのは、スキーやバスケットボール、ラグビーなど、膝が曲がった不安定な状態で強い衝撃を受けるスポーツに圧倒的に多いんです。

では次に、この「膝の伸展」がでないことの問題点について記載していきます。

膝の伸展がでないことの問題点

ここまで説明したことを簡単にまとめます。

まず、膝には曲げる・伸ばすという動きがあり、膝がピンと伸びた「伸展」の時がもっとも靭帯が緊張するため安定する、ということでした。

膝の伸展がでないことの問題点は、膝の痛みがでやすくなることです。

なんらかの原因により、膝の伸展がでない(=膝がピンと伸びなくなる)と、靭帯の緊張が弱くなるため、膝が不安定でグラグラした状態になります。

膝が不安定な状態では、動いてはいけない方向へと動きやすくなるため、靭帯や半月板などにストレスがかかりやすくなります。

その状態で歩いたり走ったりを繰り返していると、本来膝が伸展しているべき時に曲がっているので、膝にストレスが集中し、蓄積していきます。

それが積もり積もって、徐々に痛みがでてくるんです。

膝が伸びない方に効果的なセルフケア【腓腹筋・半膜様筋】

では、膝を伸びない方に効果的なセルフケアを紹介していきます。

具体的には、膝の後面の内側を手指でほぐしていただくだけで大丈夫です。

場所は、下の画像⑤・⑥に示します。

<画像⑤:ほぐす場所(左膝・体表面)>

<画像⑥:ほぐす場所(左膝・筋肉部)>

ここです。

ここはどんな場所かというと、筋肉が交差する場所です。

交差する筋肉は、「腓腹筋(ひふくきん)」と「半膜様筋(はんまくようきん)」です。

これら2つの筋肉はどちらも膝を曲げる作用があるため、硬くなると膝を曲げる方向に引っ張るため、伸びにくくなります。

また、膝は曲げ伸ばしの時に若干回旋しているので、それも妨げて、余計に膝が伸びなくなります。

特に変形性膝関節症などで膝が伸びない方は、このポイントで特に硬くなっているため、しっかりと柔軟性をだすことが重要です。

やり方は、この部分をほぐすだけで大丈夫です。

硬くなっている場合には、ほぐしていると痛いかもしれません。

というかおそらく痛いです。

あまりにも強い力でほぐすと良くないので、「痛気持ちいい」くらいの力で、軽くほぐしていってください。

ほぐれてくると、徐々に痛みが減ってきますし、膝が伸びていくためのスペースができてくるので、ここが原因の方は、徐々に伸展の可動域が広がっていきます。

まとめ

今回は、変形性膝関節症などで膝が伸びない方に向けて、セルフケアを紹介していきました。

手術などの状況を除いて、いきなり膝が伸びなくなる場合というのは非常に少ないです。

多くの場合で、徐々に徐々に膝が伸びなくなってきます。

なので、毎日のケアが非常に重要です。

ご自分でもできるセルフケアをやって、あなたの毎日の生活がさらに楽しくなることを祈っています。

当院では、あなたのお身体の状態に合わせて施術を行わせていただきます。

もし何かお困りのことがあれば、遠慮なくご相談ください。

今回も、読んでいただきありがとうございました。

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姿勢と歩行の整体院 柔道整復師 渡辺雅之

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