こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。
ここ最近、「膝が伸びない」方に向けてセルフケア方法を紹介しています。
まだの方はこちらをご覧ください↓
今回もその続きで、「腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)」のセルフケアを紹介していきます。
腸脛靭帯とは
今回は、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)という組織について記載していきます。
腸脛靭帯とは、骨盤から膝の下まで走る「大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)」という筋肉の下半分のことです。
下の画像①に示します。
<画像①:右の腸脛靭帯>
この部分です。
腸脛靭帯が硬くなると
腸脛靭帯は骨盤から始まった大腿筋膜張筋が、膝関節の前外側を通って、スネの骨についています。
なんらかの原因で腸脛靭帯が硬くなってしまうと、スネの骨を前外側にひっぱります。
そうすると、膝が伸びにくくなるんです。
なぜかというと膝が伸びる時というのは、スネの骨の部分が外側に回旋(かいせん)する動きが伴います。
具体的には、太ももの骨が内側に、スネの骨が外側に回旋する動きです。(下の画像②に示す)
<画像②:膝が伸びる時の骨の動き>
このように、膝は単純な曲げ伸ばしではなく回旋も伴っているので、それを邪魔する要素があると、膝がきれいに曲げ伸ばしできなくなります。
それを邪魔する1つが、この「腸脛靭帯」の硬さです。
腸脛靭帯はスネの骨の前外側についているので、硬くなるとスネの骨を外側にひっぱります。
そうなると、スネの骨が外側に回旋する動きが起きにくくなります。
なぜなら腸脛靭帯にひっぱられすぎて、外側に回旋しすぎているからです。
「内側にある状態からの外側への回旋」が正常なのに、もうすでに外側に回旋しすぎているんです。
たとえていうなら、歯車がかみ合っていない状態です。
なので、膝の本来の動きができないんですね。
そうなると膝がきれいに伸びにくくなってきます。
ちなみに腸脛靭帯が硬くなると膝を曲げにくくもなるので、膝が伸びていないし曲げにくくもあるという方にも効果的です。
腸脛靭帯のセルフケア(手順)
腸脛靭帯のセルフケアも簡単にできますので、ご安心ください。
具体的には、腸脛靭帯をほぐしてゆるめるだけで大丈夫です。
緩める場所は、下の画像③に示します。
<画像③:右の腸脛靭帯>
このあたりの部分を触っていただくとわかると思いますが、膝の上から下に向かって筋のような組織があります。
そこが腸脛靭帯です。
その腸脛靭帯を、下の画像④の黒の矢印方向にほぐしてあげてください。
<画像④:右の腸脛靭帯を外側にほぐすイメージ図>
こうすると腸脛靭帯の部分の柔軟性がでてくるので、スネの骨を外側にひっぱる力が弱くなるため、正常な膝の動きがでやすくなります。
ほぐす力は「痛気持ちいい」くらいで大丈夫です。
無理せずにゆっくりとやっていきましょう。
まとめ
今回は、変形性膝関節症などで膝が伸びない方に向けて、腸脛靭帯のセルフケアの方法を紹介していきました。
腸脛靭帯のセルフケアは膝が曲がらない方にも効果的ですので、せひやってみてください。
手術などの状況を除いて、いきなり膝が伸びなくなる場合というのは非常に少ないです。
多くの場合で、徐々に徐々に膝が伸びなくなってきます。
なので、毎日のケアが非常に重要です。
ご自分でもできるセルフケアをやって、あなたの毎日の生活がさらに楽しくなることを祈っています。
当院では、あなたのお身体の状態に合わせて施術を行わせていただきます。
もし何かお困りのことがあれば、遠慮なくご相談ください。
今回も、読んでいただきありがとうございました。
名古屋市北区 地下鉄志賀本通駅から徒歩5分
姿勢と歩行の整体院 柔道整復師 渡辺雅之