こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。
今回は、「左のふくらはぎの外側がだるくなり、時々しびれる」という方の改善例を紹介します。
この方の痛みは「股関節と足関節の動きの悪さ」が原因で、ふくらはぎの外側に負担がかかりすぎたことによる症状でした。
なぜその部分に症状がでていたのか、何が原因だったのか、どうすれば改善したのかを記載していきます。
患者さんの情報と訴え
この方は30代前半の男性で、普段はトラックの運転をしながら、重量物の運搬などもされているとのことでした。
座っている時間も長いけれど、歩くことも多く、1か月ほど前から、特にその日のお仕事の終わりがけに「左のふくらはぎの外側がだるくなり、時々しびれる」という症状が出てきたとのことでした。
痛みの出ていた部分を下の画像①に示します。

<画像①:痛みの出ていた左ふくらはぎの外側の部分(体表面)>
この方は、まずは整形外科を受診され、レントゲン検査・腰のMRI検査の結果、「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されました。
そして「まだ手術をするほどではないから、薬を飲みながら様子をみていきましょう」と言われましたが、なにか他に症状を良くする方法はないかと私にご相談をいただきました。
基本的に「しびれ」がある場合には、神経に負担がかかってでる症状です。
そして、下半身を支配しているのは腰からでた部分の神経です。
なので脚にしびれがある場合には、まずは腰を検査します。
その結果、「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されたわけです。
椎間板ヘルニアは、背骨の中で神経が圧迫されている状態なので、本当にその部分が症状の原因となっている場合には、私ではどうしようもないこともあります。
ですが、中には画像で椎間板ヘルニアがあっても、施術をすることによって症状が改善する方もいらっしゃいます。
その場合とは、まずは歩き方や骨格の向きを検査し、症状が出ている側や部位にだけ、やたら負担がかかっている所見が認められるときです。
その旨をクライアントさんと十分に相談したうえで、施術に入りました。
この方の痛みの原因
この方の痛みの原因は「股関節と足関節の動きの悪さ」でした。
右側の動きも悪かったのですが、特に左側が際立っていました。
股関節と足関節の動きが悪いことによって、体重が外側に逃げやすくなるため、脚の外側の部分がハンモックのようにその体重を受け止めます。
体重が外側に逃げるイメージを下の画像②に示します。

<画像②:体重が外側に逃げていくイメージ>
そうすると、その部分を走る神経や筋肉にいつも負担がかかり、しびれや痛みを出す原因になります。
次に、施術アプローチの要点についてまとめます。
施術アプローチの要点
施術アプローチの中心は、「股関節と足関節の動きを改善し、体重が外側に逃げないようにしていくこと」でした。
体重が外側に逃げるから、ふくらはぎの外側に負担がかかって症状が出てくるため、外側に逃げないようになれば、負担も減ってくるはずです。
基本的に、股関節が硬くなると腰に負担がかかります。
股関節が動かない分を腰が補うため、腰が動きすぎて壊れてくるんです。
本来、腰というのは安定している関節で、動くのは得意ではありません。
※詳しくはこちら→人間本来の関節の特性について
この方は腰椎椎間板ヘルニアがあるため、股関節の硬さは相当あるだろうなと考えていましたが、確かに股関節は硬くなっていました。
股関節と足関節は連動しているため、バランスをみながら並行して施術を行っていきました。
施術を重ねるにつれて症状が楽になってきているとのお話をいただきましたので、歩き方や関節可動域を確かめながら、同時に上半身・体幹などの動きも出していきました。
最終的には、お仕事がとてもハードな時だけ、ふくらはぎの若干の張り感がでるくらいに改善しました。
その張り感は疲労と考えられたため、一旦終了でもよいとお伝えしましたが、ご本人の希望もあり、月に一回の定期的なケアという形で、施術をさせていただいております。
まとめ
今回は、股関節と足関節の動きが悪いことが原因で、体重が外側に逃げてしまい、ふくらはぎの外側に症状がでていた方の改善例を紹介しました。
原因となる部位に正しくアプローチできていれば症状は改善しますが、原因ではないところをいくらストレッチしたりほぐしても、症状が改善することはありません。
私は、あなたの痛みの本当の原因をしっかりと見つけていきます。
当院では、あなたのお身体の状態に合わせて施術を行わせていただきます。
もし何かお困りのことがあれば、遠慮なくご相談ください。
今回も、読んでいただきありがとうございました。
名古屋市北区 地下鉄志賀本通駅から徒歩5分
姿勢と歩行の整体院 柔道整復師 渡辺雅之