こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。
今回は、「走っていると右のお尻から足にかけて痛くなる」という方の改善例を紹介します。
この方の痛みは、「股関節が内側にねじれすぎていること」が原因で、お尻の筋肉や坐骨神経に負担がかかったものでした。
なぜその部分に痛みがでていたのか、どうすれば改善したのかを記載していきます。
患者さんの情報と訴え
この方は50代前半の男性で、趣味のランニングを週に3~4日、毎回10km程度しているとのことでした。
6か月ほど前から、なぜか走っていると右臀部~足にかけて痛みがあり、時々しびれるという症状が出始めたため、近くの接骨院に行かれました。
その接骨院の院長から、「腰から痛みがきています」と説明を受け、腰をグイグイ押されたあと、背骨矯正をすすめられてボキボキされ、かえって腰が痛くなったので、行かなくなったとのことでした。
他にも数件接骨院などを回られましたが、腰やお尻をグイグイと押されるだけで症状が変わらず困っているとのことでした。
痛みの出ていた部分を下の画像①に示します。

<画像①:痛みの出ていた部分>
また、走るだけでなく、長時間座っていても同じような症状がでてくるとのことでした。
このように、お尻や脚に痛みなどの症状がでてくるのは腰部からの影響が大きく考えられます。
たとえば「腰椎椎間板ヘルニア」、「腰部脊柱管狭窄症」、「坐骨神経痛」などの疾患です。
これらのことを考えながら、なぜこの方の症状がでているのかを、特に歩き方を中心に、姿勢・骨格の向き・関節可動域などをチェックしていきました。
この方の痛みの原因
この方の痛みは「股関節が内側にねじれすぎていること」が原因で、筋肉と坐骨神経に負担がかかりすぎたためにでていました。
病態としては、「坐骨神経痛」が最も近いと判断しました。
坐骨神経は、お尻の奥深くにあり、お尻に筋肉に囲まれています。(下の画像②に示します)

<画像②:右の坐骨神経>
そして、股関節が内側にねじれすぎているイメージ図を下の画像③に示します。

<画像③:右の股関節が内側にねじれるイメージ>
このように、股関節が内側にねじれすぎていると、お尻の筋肉と坐骨神経が外側にひっぱられすぎてしまいます。(下の画像④に示す)

<画像④>
このひっぱられた状態が続いていると、少しの時間ならまだ耐えられるかもしれませんが、
この方のように「長時間座って」いたり、「長距離を走って」いたりすると、徐々に負担が増していき、やがて痛みがでてきます。
なので、筋肉と坐骨神経にかかる負担をいかに減らしていくかが重要です。
次に、施術アプローチの要点についてまとめます。
施術アプローチの要点
施術アプローチの中心は、「股関節を外側へと誘導していくこと」でした。
この方の場合には、1か所だけではなく股関節周囲がガチッと固まっている状態でしたので、柔軟性を取り戻していくのに時間がかかりました。
しかしご自宅でも積極的にセルフストレッチ・トレーニングに取り組んでもらったおかげもあり、痛み無くランニングできる距離も伸びていきました。
「症状を気にせずに走れるため、以前よりもランニングが楽しくなった」と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。
現在はランニングを楽しみながら、再発予防のために1か月に1回、お身体の状態をみさせていただいております。
まとめ
今回は、「股関節が内側にねじれすぎていること」が原因で、お尻の筋肉と坐骨神経に負担がかかって痛みがでた方の症例を紹介しました。
股関節でも膝関節でも、「ねじれ」が過剰におこってしまうと身体に痛みを引き起こしやすくなります。
まずは根本の原因をしっかりと追究することが重要です。
原因となる部位に正しくアプローチできていれば症状は改善しますが、原因ではないところをいくらストレッチしたりほぐしても、症状が改善することはありません。
私は、あなたの痛みの本当の原因をしっかりと見つけていきます。
当院では、あなたのお身体の状態に合わせて施術を行わせていただきます。
もし何かお困りのことがあれば、遠慮なくご相談ください。
今回も、読んでいただきありがとうございました。
名古屋市北区 地下鉄志賀本通駅から徒歩5分
姿勢と歩行の整体院 柔道整復師 渡辺雅之