こんにちは。
姿勢と歩行の整体院の渡辺です。
今回は、【膝が伸びないことと姿勢の関係性】について、記載していきます。
膝が伸びない状態とは
膝に痛みがあり整形外科に行き、レントゲン検査の結果、「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」と診断された方も多いと思います。
この「変形性膝関節症」で問題となるのは、やはり「膝の痛み」と「可動域制限」です。
そして特に可動域制限で問題になるのが、「膝が伸びない」状態です。
「伸展制限(しんてんせいげん)」とも表現します。(画像①)
<画像①:右膝が伸びない状態>
この画像では右膝がしっかりと伸びないため、膝が少し曲がった状態でベッドから浮いてしまっています。
では次に、膝が伸びないとどんな悪い点があるのかを説明します。
膝が伸びないことの問題点
膝が伸びないことの問題点としては、以下の3つがあります。
- 膝の関節面に負担がかかりやすい
- 膝の靱帯がゆるむため、不安定になる
- 歩幅が小さくなり、関節が硬くなりやすい
それぞれについて解説します。
膝の関節面に負担がかかりやすい
膝が伸びず曲がった状態だと、まっすぐに伸びる膝と比べて関節内で接触する面積が狭くなり、その部分で体重を支えないといけないため、負担が増大します。
まっすぐな膝を画像②、伸びず曲がった状態の膝を画像③に記載しています。
<画像②:まっすぐ伸びる膝>
<画像③:伸びず曲がった状態の膝>
膝の全ての関節面で体重を支えることができないと、軟骨や半月板の特定の部分(特に後ろ、内側が多い)に負荷がかかりやすくなるため、膝を痛めやすくなります
膝の靱帯がゆるむため、不安定になる
膝関節には、靱帯(じんたい)が多くあり、膝の安定性を保っています。(画像④)
<画像④:膝の靱帯など組織>
代表的な靱帯には、「側副靱帯(そくふくじんたい)」、「十字靱帯」があります。
これらの靱帯は膝の安定を保つために存在していますが、「膝がまっすぐなときに緊張する」という特性があります。
つまり、膝がまっすぐに伸びれば靱帯が緊張して膝が安定します。
しかし、膝が伸びずに曲がった状態だと、靱帯がゆるんで膝が不安定な状態になってしまうため、グラグラしてケガをしやすくなったり、組織を痛めやすくなってしまいます。
歩幅が小さくなり、関節が硬くなりやすい
膝が伸びず曲がっているため、歩行では1歩の歩幅が小さくなります。
そうなると、股関節の動きも小さくなってしまうため、股関節も硬くなってしまいます。
・膝が伸びない
↓
・歩幅が小さくなる
↓
・股関節が硬くなる
↓
・歩幅が小さくなる
という悪循環になってしまいます。
「膝を伸びない」を解決するには
膝が伸びない場合には、膝関節にアプローチする必要があります。
場合によっては、股関節や足関節にもアプローチすることも必要です。
その方法はほかのブログに記載していますので、ぜひご覧ください。
膝が曲がってしまいやすい姿勢
膝が曲がってしまいやすい姿勢のポイントは以下の2点です。
- 猫背
- 骨盤の後傾
この2つです。
下の画像⑤の左側の姿勢をご覧ください。
<画像⑤>
この姿勢が、猫背・骨盤の後傾です。
なんとなく膝が曲がっているのがわかると思います。
背中を丸めて、骨盤を後ろ側に倒してみてください。
膝が曲がってきませんか?
なので、胸を張って、骨盤を前に倒すと、膝が自然と伸びてくると思います。
ただ筋肉が硬くなっている場合には、そちらにアプローチをする必要があるため、無理に姿勢をつくるのはやめていただければと思います。
無理なく胸を張り、腹筋に軽く力を入れて姿勢をキープできるのが理想ですね。
まとめ
今回は、膝が伸びない問題点と姿勢の関係性を記載しました。
膝そのものにアプローチする必要もあり、姿勢も変えていく必要があります。
1つの部位が良い状態になると、姿勢・歩行・他の関節などの部位に良い影響が波及していきます。
それは身体がつながっているからというだけでなく、動きは身体全体で作られるからです。
人は一人一人身体の状態が違うため、必要なストレッチやエクササイズ、その順番も異なります。
何かあれば、遠慮なくご相談ください。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
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姿勢と歩行の整体院 柔道整復師 渡辺雅之